いけばなガイド 250606
2025/6/6
私は資格を持っていないから、報酬をもらって観光ガイドをするわけにはいかない。しかし、知人たちを愛媛に迎えて一緒に泊まり歩いたりするときは、絶対に満足させたいという気持ちで徹底的に下調べをし、行程の組み立てを必死で行う。
こちらが見せたいものを、相手が見たいものだったと思ってくれるかどうか、私が自分で話すより、誰か他の人に語ってもらう方がいいかどうか、作戦もいろいろ練らなければならない。
私はいけばなを教える自分の立場はしょうがないとして、教え方に改善の余地があるとしばらく考え続けていた。家元からちゃんと師範のお墨付きを得ていることは自信を持っていいが、問題は教える際のポジション取りである。家元代理という自覚で守備的にいくか、半分くらい自己流の解釈で攻撃的にいくか、はたまた、細部まで忠実に翻訳するようにテキストに準じていくか、細部はある程度流して本質的で大事な部分だけは声を大きくしつこく言い続けるのか。
ここでふと思い出したのが観光バスのガイドだった。教える意識を抑えて、いけばな界隈のガイドをすれば事足りるのだと。