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いけばな随想
diary

いけばなコミュニケーション 250609

2025/6/10

 三たびコミュニケーションの話題に戻ってきた。これが一定の波長で頭に浮かんでくる。私はコミュニケーションが理解と表現から成り立つことを知っているし、知っていることと、できることとが違うステージにあることも知っている。
 いけばなをいける際に必要なのは、5W1H(いつ・どこで・だれが・なにを・なんのために・どのように)とか6W3Hと呼ばれる項目をしっかり理解することだ。このことを何で真剣に考えてこなかったのだろうと、今更ながら反省する。
 いけばなを見る人からすれば、いけた人の人格や営業力などには興味はない。どんなに「頑張っていけたんです」と訴えても、いけばながすべてだ。「いけたら、花は人になる」というのは、「花にその人のすべてが出てしまう」ということでもある。さらに突き詰めると、「いけた花が、すべてを語っている」ということだ。
 だから、いけばなは、いけた本人に代わって見る人を呼び寄せたり遠避けたりする。成功している建築業の社長が、「事務所に花がいけてあると、成約金額がなぜか大きくなるんです」と言っていたことを思い出す。

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