いけばな効果 250215
2025/2/16
今晩の集まりで「食事会」と銘打った飲み会があった。老舗ではあるが、現代的なメニューやサービスを提供して価格もリーズナブルだから、一定の評価を得ている店が会場だ。
襖で仕切られた個室で、まず目に付いたのがいけばなだった。おお、ちゃんとした設えであるなと感心しつつ、生花のいけられた青寂びた花器が私の趣味にドンピシャだったのが嬉しかった。残念だったのは階段の踊り場の「造花100%」物件である。各部屋のいけばなのおもてなしに対して、あまりにも油断が過ぎるのではないか?
知人が「仙味エキス」という隠れた愛媛の注目企業を訪問したら、いけばなが目に入って嬉しかったという。彼はそれで「もてなされた」と感じることのできる人間だったので、もてなした側も逆に「意を汲んでくれてありがとう」と嬉しいに違いない。
お客様は高額なスリッパを出してもらっても、それを特に愛でることはしないだろう。お客様は高級なソファに座らされても、それで特に「ホホウ」とは唸らないだろう。いけばなは、それが一輪であったとしても、主客が意を交換する素晴らしいアイテムだ。