三つ巴 250909
2025/9/9
何かを得るために何かを失うというのは悲愴な感じが漂うので、せめて何かを得るために何を諦めるか、または替わりに何を捨てるかという少しでも前向きな廃棄・消去が、心の平穏には必要だ。しかしこの考え方は、そもそも土台の部分の二者択一の世界観にある。陰陽や善悪で世界を見ると、どうしても対立関係に見てしまう。終活でモノを捨てることも、あたかも正解のように語られるが、地球資源全体を眺めると正義ではない。
実際の世界は、三つ巴の危うい関係でバランスを取っていると見える。じゃんけんのグー・チョキ・パーは、どれかが1人勝ちすることがない。人間関係や国際関係は、四つ巴、五つ巴と呼ばなくてはならないくらい複雑だ。
いけばなを構成する基本要素は、線・色・塊で、どれか1つの要素だけで花をいけるのは難しい。どんなに細い枝や茎の線でも、一定の表面積があればその色が必ず見える。色は言うまでもなく、線や塊を省いて存在できない。まあ、塊にしても、丸太を彫って塊はつくれるが色はある。
このような三つ巴の関係の中では、完全な選択を厳しく求めてはいけない。