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いけばな随想
diary

二刀流 251212

2025/12/13

 プロは1つの物事に腰を据えて取り組むことが、かつての日本社会では期待されていた。他のことに手を出すと、残念だと言われたり不謹慎だとまで言われた。野球界に大谷翔平くんが現れて、頑固な日本人もやっと一芸は多芸に通じることを再認識しただろう。
 さて、どんなプロにも、その実力にはピークがある。だから、1つの物事の狭い了見だけで勝負すれば、ピークを過ぎたらお仕舞いだ。だから私も、2つ以上のエンジンを担いで乗り切りたい。1つのピークが過ぎても、別のピークがやってきて、まだ次のピークが控えているという具合。
 思うのは、兼業農家の知人たちの力強さである。会社勤めをしている間は分からなかったが、彼らは勤め人をしながら週末農家というスタイルを、時には平日の出勤前後に、長いこと私に悟られずにやりくりしていたことである。いきなり今日から農家です、というわけにはいかないことが、私もささやかに庭仕事をして分かる。
 二刀流は、実力の問題というよりはセンスの問題である。二刀流をやる人は自らそれを苦にしないが、やらない人はやる前から苦にしている。

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