努力の天才 250804
2025/8/5
Kさんは努力の天才である。2年前のある日、いけばな教室に来始めた。以降、忘れた頃になるとやって来る。私も積極的に誘ったりしない。ところが、いけばな展や作品の公開機会があると、必ず「やってもいいんですか、わたし」と、前のめりで迫ってくる。
そんなKさんは、先日ハワイアンのチームにも加わり、11月の公演で早くも初舞台を踏むらしい。他人が聞いたら「気が多い娘さんだこと!」と、否定的に言われかねない。しかし、駅伝を走ったりバトン部だったりというキャリアを知っていると、別に不思議な気はしない。おそらく彼女はずっと全力で試しているのだ、あらゆる人生の可能性を。
Kさんは稽古に来た時、こちらが心配になるほど時間感覚をなくして集中する。努力の天才は、額に汗かいて頑張るということをしない。雑音を遮断して見たいものと聞きたいことだけに神経を集中するから、呑み込みが特別早い。稽古ノートの書き込みの緻密さにも、腕の上達は裏打ちされる。
そうして今日、彼女の仕上がった作品を時計の針で5分だけ左に回すのを見て言うのだ。「先生、さすがです!」