外国人のいけばな 250617
2025/6/17
昨日、モルモン教を伝道する若者2人が、いけばな体験をしてくれた。私は知る限りの英単語を連発し、大振りなジェスチャーで手ほどきをした。私の拙い英単語を頼りに、彼らは頭の中で理屈を構築し理解しようとする。しかし、私の言葉を繋いだところで、きっと理屈の通らない説明だったはずだ。
それなのに、私の説明の先へ先へと彼らの手は動いていった。私は2人に天才を感じた。
天才には2つの素質がある。1つは直観力で、説明する内容を、いくつかの単語とその発せられた順序から直感的に全貌を感じ取る能力だ。もう1つは、経験の豊富さと、その経験のストックを目の前の事象と関連付ける能力である。彼らは20歳前後でそれを既に会得していた。
私の印象では、信仰心の強い西洋人は信仰のない日本人を見下しがちだ。一方で信仰のない西洋人は、人間全能主義的なビューマニズムに陥っていて、人間以外の植物や物体に対して畏敬の念が低い。しかし2人には、天才に加えてもう1つ特別な能力を感じた。彼らは偉そうぶらないのだ。何に対してもへりくだり、吸収する構えを身に着けていた。