大工仕事 240927
2024/9/27
大工は生木を使わない。華道家は生木や生花を使う。大工は建てた家に狂いが生じると困るから、乾かして堅くなった木材を使う。華道家はいけた花が狂わないのはつまらないから、生長途中の花木を使う。私は「枯物」と呼ばれる花材を使うことも多いので、半分は大工だ。
大工が、華道家が使うような「枝もの」や「草もの」の材を使って家を立てると、大きな家は立てにくい。コロボックルの家は建てられるかもしれない。華道家が、大工が使うような「材木」を使って花をいけるとどうだろう。そんな欲求にも応えてくれる材料が竹である。
大きないけばな作品を作るには、堅い構造がどうしても必要になる。しかし、材木は、曲線を表現するのが難しく、その点で、竹は直線的な表現も曲線的な表現もできるところに強みがある。
しかし、竹を駆使するためには竹を知悉しなければならない。10年以上も前から竹を使ってきたのにうまくいかなかったのは、竹を知る努力が足りなかったからだ。今年も1ヶ月以上格闘してきて、竹も私の気持ちをわかってくれたのか、やっと少し仲良くなれた(気がする)。