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いけばな随想
diary

性懲りもなく 260114

2026/1/15

 性に合うと、そこでは損得勘定が消え、ただ面白さだけに身をやつすことになる。職人気質というものかもしれない。思い返せば広告会社で営業をしていた頃、顧客に企画を説明し料金交渉している時よりも、残業して企画書をひたすら作成し続けて朝を迎える方が、充足感が大きかった。
 今でも、ワーク・ライフ・バランスというバランスの取り方が、腑に落ちていない。ノリというものは、授業時間のように区切られた時間の長さに収まることがない。長距離ランナーのレースでの駆け引きも、不意にスピードを上げてライバルを揺さぶったり、早目にスパートをかけて相手の気力を萎えさせたりと、時間の使い方のリズムに濃淡がある。
 彼らのリズムの変化には計算もちゃんと働いているだろうけれど、私の場合は夢中になっているから、全く計算がない。トランス状態というか、スポーツにおいてゾーンに入ったという状態だろうか。
 いけばなは、外から見ると、何年も同じことを性懲りもなく繰り返しているに過ぎない。が、やればやるだけ、1秒を削るアスリートのように、奥深さが見えてきてやめられない。

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