文人調 250718
2025/7/26
書棚の奥から、『別冊・季刊えひめ(1981年)』のコピーが出てきた。もらったのは、夢中居(むちゅうきょ)という焼酎を飲ませる店。店名は、真鍋霧中という遅咲きの画家の揮毫した「夢中摘花」に因んだそう。『季刊えひめ』は故坂本忠士さん(田都画廊経営、シナリオライター)の発行で、私が1979年から数年間大変お世話になった文人だ。
さて、酔って偶然に霧中居に入ったのが、もう15年近く前。懐かしい空気を感じて長居をさせてもらったのに、数年後に再訪したら、もうなかった。
真鍋霧中の絵は、文人画とも呼ばれるように洒脱で余情がある。しかし私は、南画だとか文人画というものに興味がなかった。ところが、いけばなを始めて10年くらい経った頃、小原流のいけばな教本に『文人調いけばな』があることを知り、大いに興奮した。何が面白いといって、時代を超越しているセンスである。古めかしいのに新しい。
文人調いけばなは、花器や敷板などの取り合わせも含めて、中国趣味を感じさせる日本的様式で、西洋の人から見ると最も「いけばな的いけばな」に映るかもしれない。