新しい環境 241102
2024/11/2
知人が企画書を書くのにAIアプリを使い始めた。いっぱしの経営コンサルが書くような叩き台が、あっという間にスマホ画面に表示される。
試しにチャットで入力してもらった。「いけばな教室の生徒を増やす方策は?」数秒後に、つらつらと計画案が示された。さらに条件を追加して「草月のいけばな教室の生徒を増やす方策は?」また数秒後に示された内容は、見事に草月バージョンに書き替えられており、ターゲット層の設定やコラボレーションすべき相手先の属性もちゃんと考慮し直されているではないか! 私は驚くと同時に後ろめたさを感じた。昔、営業先に対して半徹夜を繰り返してプレゼン準備をしていた努力は何だったんだろう?
また、疑問も湧いた。ライバル企業の2社が同じ問いを同時に設定したら、同じ企画案が2社の担当者に示されるのだろうか? プレゼンする企業の個性や特長は、どのくらい反映されるのだろうか? 企業倫理や経営哲学が、AIアプリに付随するオマケのように軽くなってしまわないだろうか?
次のいけばな展に出す作品は、どれだけ強く自分の作品だと主張できるだろう?