極道250518
2025/5/18
茶道、書道、華道、極道。極道の道を極めることを普通の人は避けた方がよさそうだが、相当の覚悟さえあれば一足飛びに行くこともできる。しかし、そこまで極端ではなく、道を極めるという字義通りの意味に取ると、華道で極道に至るためには、人間離れした稽古や修業を積み生活感も日常性もすっかり削ぎ落としたストイックさは求められそうだ。
もしその境地に達することができると、いついかなる局面でも、いけばなの黄金比を易々と表現してしまえるような卓越した技を身に着けているだろう。そうなってしまえば、心に描いたものがそのまま身体に乗り移って表現ができる。これはピアノ演奏でも、弓道でも、茶道でも、体操でも当てはまるのではないだろうか。肩の力を抜いたまま自然体で、彼のあるいは彼女の世界を創出する。
これは商売でも同じで、欲望を抑え純粋にお客様に心を馳せて商品を売る。儲けを度外視しないまでも、儲けには走らない。息をフーッと吐き切って結果を天に委ねる。
いけばなをすることは、こういう、シンプルでぶれない振る舞いができるようになることを求めてもいる。