汀州Japanlogo 汀州Japanlogo

いけばな随想
diary

深める 260101

2026/1/1

 今年の方針である。それはいけばなの表現においてもそうだし、字を書いたり、食事を摂ったりするような、生活全般についての目標でもある。
 昨年までの反省として、表現は必ずしも「功」や「能」を見せることではないと思っていても、それをひけらかしたくなる気持ちを抑制しきれなかった。私のような、中途半端に「道」に入った者は、自分のインスピレーションを十分に表現できる境地には依然として達していない。味を究めていない癖に、風味で胡麻化してやろうとする料理人と同じだ。その段階で、巨匠と同じ土俵に立とうとしてはいけない。これが、私自身に対する戒めである。
 流派が異なるいけばなでも、その表現に深みがあるかないかを感知できるようになった自覚はある。深みのあるいけばなは、表面的な説明を拒否する存在感がある。薄っぺらくないという点では、厚みがあるとも言える。仮に花一輪を挿しているだけであっても、その一輪を取り巻く空気の層に厚みがある。
 絵画ですら奥行きを感じさせるのだから、いけばながそれを感じさせられなくてどうする? とこだわる1年にしたい。

講師紹介