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いけばな随想
diary

責任 250425

2025/4/25

 人に何かを教えることは難しい。アルバイトで後輩に仕事の段取りを教える、企業で部下に目標設定の仕方を教える、専門学校で学生に世の中の渡り方を教える、いろいろやってきて今いけばなを教える立場になった。教えることにどれだけ精通したかと自問したいところだが、答えを出すことが怖くて問うことができない。
 教える人の立場はさまざまだ。親、兄弟姉妹、先輩、上司、教師などなど。それぞれの立場で役割も違えば、担う責任も違う、しかし、お金を頂戴して教えるにはプロとしての自覚や能力が必要で、習う側から見て憧れたり納得してもらえるくらい輝くか、何かしら習う側に同情してもらい共感してもらえる才能があるか、私が思いつくのはその2つの典型である。
 いずれにしても教えることには責任が伴う。だから私はそれを逃れるために、習う側が自習の態勢をつくってくれると助かる。私は教えるのではなく、学びの場を提供しているのです、わかりますか? と言って黙っていたい。
 私はまだ、自分自身を鍛えている段階です。この道を一緒に歩いてみますか? と貴方に呟いていたい。

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