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いけばな随想
diary

受け身の文化 241120

2024/11/21

 物事の決定に際して受け身の態度を取るのは、自分の自信のなさというよりも他人に対する甘えである。自分の意見を積極的に述べなくても分かってもらえるだろうという甘えだ。意見が対立するよりもあいまいな方が、流れに乗れて平和的だし正義でもある。農耕民族の血を引いている者としては当たり前の態度かもしれない。
 どちらかといえば、私もそっちの人間だった。だから、私のいけばなにもそれは表れた。表れる性格はいけばなに止まらず、着用する衣服にも表れる。文房具などの持ち物にも、乗る車にも、眼鏡にも、外食で注文するメニューにまで表れる。そうしてやはり、購入する物に表れる以上の強烈さで、いけばななど表現する行為にその人間性は表れるのだった。
 自らが背負うことなく、他人に委ねる。委ねておきながら文句は言う。建設的な意見であればいいけれど、ただ破壊的に批判する。これは他人事ではない。政治に対する態度など、自分自身の無自覚な日常的な振る舞いがこれにあたる。
 だから、せめていけばなにおいては、自発的に事を構えたいと思うし、周りにもそれを期待したい。

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