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いけばな随想
diary

近所の目 241127

2024/11/27

 去年は剪定できなかった庭の金木犀が巨大化していて、今年こそは花が散ったら剪定しようと思っていた。花は散ったが、先送りしているうちに月末が近付いたので、重い腰を上げて悪天候のきょう、雨風の合間を縫って作業を始めた。
 まずは、お向かいさんの猫が来て、切った枝を嗅いで向こうへ行った。次いで猫の飼い主さんが出てきて、「精が出ますねえ」と言いながら、猫が体を摺り寄せる愛情表現に目を細めていた。斜め向かいの奥さんは子どもの時からの顏なじみで、脚立の上でへっぴり腰の私を「みっちゃん、綺麗になりよるよー」と励ましてくれた。通りすがりの大学生は、「こんな悪い天気に何しとん?」とでも言いたげな表情を隠して通り過ぎた。
 金木犀をぐるぐる回って下から上へと刈り込んでいき、新しく買った2メートルの脚立に登り、上の方の枝へ手を伸ばす。しかし、木が育ち過ぎて、頂の部分に剪定鋏が届かない。何とか工夫せねばと思案しているうちに、再び雨が降り始めて作業は中断だ。
 いけばな教室をしている家の庭木は、かっこ悪いよりかっこいい方がいいに決まっている……。

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