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いけばな随想
diary

共通言語 241206

2024/12/6

 人間は、言葉でコミュニケーションできる……はずである。しかし、感覚的に相容れない者同士のとき、人間同士であっても全く言葉が通じない。
 いけばなの世界でも、他のジャンルでも、それに対する思い入れがない人にはいくら語っても通じないものだ。「だから諦めなさい」と言われても、やはり自分が好きなことに関しては、できれば少しでも多くの人に受け入れられたいと思って、言葉で語り続けてしまう。
 昨日「石丸繁子書道展」で、揮毫のパフォーマンスを鑑賞した。お昼の2時スタートで、BGMは『夜のタンゴ』。いろいろ試して、「この曲でしかありえなかった」との本人談。2分半くらいのその曲に合わせて揮毫していく様に見とれていると、とてもそんな短時間だったとは思えない充実度だった。
 今日、テレビで言語学者(?)が語っていたのは、音楽が鳴ると人が踊りたくなるのは、人が言葉をしゃべる生き物であるからだという。赤ちゃんが言葉を覚えるときもリズムを伴って覚えるように、言語は身体感覚を伴うらしい。その逆として、身振り(ダンス)は共通言語になりうるのであった。

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