花と猫 250719
2025/7/26
「ペットの〇〇がいるから辛い仕事も頑張れる」と聞いて、自分も猫を飼っているからその気持ちがわからないではない。猫好きが嵩じると、「猫を飼う」とか「餌をやる」という表現に噛みついてくる人もいる。「猫は家族です。食事をあげる、と言ってください」
ペットの飼育は、人間生活の手段よりも目的に近い。ペットのために何かしてやりたいけれど、何かのためにペットを使いたくない。熟年夫婦円満のために使われることも、しばしばあるらしいけれど。
ここに花の好きな人がいる。「私はあのバラが綺麗に咲いてくれることに命を賭けていたの」と言って、バラが枯れると共にあの世へ旅立つ。……そんな人はいないと思う。花も動物も、命あるものとして同じように愛することはできよう。しかし、花には動物のような目鼻口がないし、心臓もないから、動物に対するような思い入れを持つことが難しい。
したがって、「君はバラよりも美しい」という男がいたら、そんなことはわざわざ言わなくても当然なのであって、それくらいにしか言えないよということを暗にほのめかしているのかもしれない。