ほっと、ハッと 250823
2025/8/23
いけばなだけが人生ではなく、いけばなを通した人生というのもある。いけばなから出発して考える人生と、人生から出発して考えるいけばなもあるように思う。
100m走をスタートから追いかけて眺めるか、100m走をゴールから巻き戻して見るかと考え、さて走る本人にしてみればスタート地点では思いきりゴールが見えているが、ゴール地点ではスタートのことをほとんど忘れ去っていると想像できる。
一方、いけばなを始めたときに、いけばなをする自分のゴールは何も見えなかった。いま、いけばなのスタートを振り返ると、その時の光景をはっきり思い出せるが、100m走のケースと全く逆にゴールの景色は霞んでいく一方である。あーらら、この行き当たりばったりの刹那的な生き方よ!
刹那刹那で考えることは移ろいやすく、この数日のあいだは、「ほっとする」はなをいけたいとも思うし、「ハッとさせる」はなをいけたいとも思っている。基本的には、見た人の心が落ち着き安らげるはなをいけたくて、でも同時に、見たことのないはなの様子にハッとして、改めて見入ってもらいたくもある。