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いけばな随想
diary

アートの軽さ 251115

2025/11/15

 岡本太郎の「芸術は爆発だ!」が、新語流行語大賞を受賞したのが1986年。私の記憶では、その頃から芸術家と呼んだり名乗ったりするのを上回って、アーティストと自称する人がめっきり増えたのではないか。私の偏見では、芸術家と言えばたいてい生活に困っていたものだが、アーティストは違う。金は持っているし、おしゃれだ。
 ここ数年、愛媛県も道後(松山市)も、まちづくりにアートを導入する事例が増えた。そして、香川と岡山で展開される腰の据わった「瀬戸内国際芸術祭」の謳い文句も、「現代アートの祭典」である。あれ? 催事名がせっかく芸術祭なのに、展示作品はアートなの?
 理由はおそらく、「芸術」では作家にも観客にもハードルが高く、「アート」ならば参入障壁が低いのだ。ああ、そうなのかそうなのか。「華道」では家庭にも作家にもハードルが高く、「いけばな」なら参入障壁が低いのだ。
 私の文章に日本語化した英語の表現が多いのは、漢字の日本語は胡麻化しようがないからだ。異なる文化圏の言葉を使うと、どうにでも言い逃れられるユルさがある。何か、クールだしさ。

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