いけばなファミリー 260130
2026/1/30
ウチの猫は、4年もかかって、ブラッシングに対して体を横たえ手足を伸ばしてくれるまでになった。効率などは無関係の、ゆっくりした世界である。いけばなにも非効率極まりない悠長な作業は多く、この季節であれば、水仙の「葉組み」というやつは、慣れるまでは時間がかかって堪らない。剣山の針を起こす作業も、わざわざやるとなれば面倒だが、手すさびにやれるようになると何てことはない。
SNSやマッチングアプリによる出会いは、自分が好ましいと思う相手を予め選別できるから、比較的失敗がないだろうと想像する。失敗がないというのは、非常に効率的だ。いまでは、スポーツの分野でも根性論が遠ざけられて、科学的で効率的なトレーニングが行われる。
いけばなは、大儲けにあくせくしないスローライフの象徴だと思う。金銭的利益のためではなく、花に対する美的消費をよしとする者の集まりである。いけばなは販売もできないから、生産面では役立たずの代表である。そんな老若男女が大きな巣に集まって、女王アリを支えているというのが、家元を中心としたいけばなファミリーなのだ。