いけばな展でのダンディー 240531
2024/6/3
いけばな展の空間は、生活や仕事の場ではない。展覧会は「静」エンターテインメントの場である。「動」エンターテインメントがTDLなどの体験型テーマパークだとすれば、ボクシングや野球などスポーツ観戦やコンサートなどが中間的な「動寄り」エンターテインメント、映画や演劇などが中間的な「静寄り」と言えるだろう。
これまで、こういうことについて自覚が足りなかった。エンターテインメントである以上は、いけばな展も観客にサービスしなければならない。特に入場料を頂く場合には、視覚的悦楽を提供する義務がある。いけばな展とはそういう空間なのだ。
「空間にふさわしいいけばなをいける」この大テーマに即したとき、本来であれば、会場全体のトータルなコンセプトが問題にされなくてはならない。そして、コンセプトに従ったうえで、作品個々のオリジナリティが大事である。
個々の個性が際立ったバリエーションを感じさせながら、全体としての主張を支え合っているといういけばな展。逆に見れば、統一感の中で、それぞれがちゃんと自己主張している展覧会。これがダンディーだ。