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いけばな随想
diary

おいしさの指標? 240229

2024/3/5

テレビで、産学連携で「おいしさの指標」を設定する取り組みが紹介された。かねてより、おいしさは人によって感じ方が異なるとされてきたし、ミシュランの評価に対して疑問を呈する人もいらっしゃる。そこで、おいしいという証拠固めをしてギャフンと言わせたいらしい。

私が小学生か中学生のとき、写生大会があって三津の内港へ行った。私の隣で描いていたY・S君は、快晴の真昼なのに空を赤く塗っていた。通りがかった教師がそれを見て色がおかしいと指摘すると、Y・S君は、「もう少ししたら夕焼けになるけん」と答えた。教師は「写生会やから、ちゃんと写生せい」みたいな残念な捨て台詞を残して行った。私は、Y・S君をヒーローだと感じた。その後、彼は画家として人生を歩んでいる。

美しさの指標、賢さの指標、おいしさの指標等々……、ナンセンスだ。いけばなにおいても、自分の指標を自信満々で主張するのはよい。それでこそ作家だ。しかし、他人の指標を全否定することだけはやめた方がいい。昔の画家同士のように、決闘したり拳銃をぶっ放したりしなければならない羽目になる。

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