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いけばな随想
diary

お行儀 240419

2024/5/5

 いけばなの展示は17日から19日まで。2日ぶりに自分たちの作品を見る。まあまあだとまずは自画自賛してから、改めて作品の出来を検討する。こうすればいけばなはもっと良くなるという秘訣が、実はいくつもある。
 しかし、私自身の問題は、良識を持っていたい一方で、「良いいけばな」の反対に向かってしまう性癖があることだ。
 おそらく、「良識のある真面目ないけばな」像というのが一方にあって、もう一方に「芸術を目指すベクトルの向こうにあるいけばな」像がある。世間的には、特に高校の華道部に期待されてきたいけばな像は前者ではなかろうか。ところが、私が24年前に草月への入門を決めたきっかけは、後者に属する作品に感化されたからである。良識の枠を破るパワーに惚れてしまったのだった。
 いけばなの展示会場にも、私を引き付ける「お行儀の悪い」作品があって楽しませてもらった。そういう作品は、おそらく茶室のように綺麗な空間からは生まれない。画家のアトリエは、物と色に溢れていることが少なくない。混沌としていて、ゴミ屋敷にしか見えないアトリエもあった。

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