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いけばな随想
diary

パターン化 240330

2024/4/2

 ウチの猫は、10日前後で寝床を次々変える。寒い、暖かいという感覚以上に、彼女なりの緊張とくつろぎの方程式があるからに違いない。
 猫なりに少し環境を変えて、腐ってしまうくつろぎではなく、気持ちが新たになるくつろぎを探しているのではないか。人間も、丸1日、同じ椅子に座って同じ姿勢でいると、気が滅入る。
 私は、夜出かける店も経路も、犬の散歩以上にパターン化してしまった。このままでは、腐る。そして、問題は、私のいけるいけばなもパターン化していないかということ。そうだとすれば、感覚も技術も腐る。時に古い場所に立ち返ることがあってもいいと思うが、必ず新しい場所を開拓し続けなければ腐る。動かない水も腐る。
 野生動物は、ねぐらを複数持っていて、天敵に居場所を特定されないよう命を永らえる工夫をする。私は、ねぐらをたくさん持つようなバイタリティがないけれど、旅芸人の一座やコンサートツアーで世界を回るバンドは偉い。ノマドワーカーも偉いし、コワーキングスペースなどで仕事をする、“私物”にこだわらない個人事業主やビジネスマンも偉いと思う。

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