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いけばな随想
diary

ヒラメキ 240831

2024/8/31

大和民族の純血と特権的地位を守ろうとした歴史もあるとはいえ、日本人はもともと中国大陸や朝鮮半島から文明や文化を取り入れ、もとの自分に混ぜ込んで新しい自己を確立するのが得意だった。服装や家屋、仏教や漢字、お茶やお花や書や楽器など、他文化を消化して自文化として育んできた。

温故知新とは、単に古いものは古いものとして、新しいものは新しいものとして別々に捉えるのではなく、新旧すらもハイブリッド化してしまう力強い思想だと捉えたい。

いろいろなものを混ぜこぜにする意義は、気付きのきっかけを提供することにあると思う。自分1人で考えていても、同じパターンから抜け出せない。若い頃、私はギターのFコードが押さえられず、暗い感じのマイナー・コードばかりで歌を作っていた。同じアパートに住む無口な住人が部屋に来て私のコード進行を褒めてくれ、私のユルくて不安定なピッキングが「ブルースに向いてる」と。そのまま彼と一緒に2人で下手なギターを弾きまくり、ブルースを知った。

いろいろな人や物事との出会いには、コード・チェンジのヒラメキが降りて来る。

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