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いけばな随想
diary

マンネリ 240331

2024/4/6

 有名な小説家や画家であれば、それは作風とか画風と呼ばれるかもしれない。スタイルとして、価値あるものとなる。
 しかし、それが凡人である場合、同じようなスタイルの継続はマンネリと呼ばれて、軽蔑の対象になってしまう。
 この差は何だ? と考えた。つまるところ、水戸黄門の「この印籠が目に入らぬか!」という権威レベルになると、人々は安心して「ははー、恐れ入りましてござりまする」と平伏できるのだ。ここでは、型として肯定的に捉えられるのである。
 しかし、無名の馬の骨ごとき輩が「馬鹿の一つ覚え」を繰り返していると、人々からつまらん奴と見下されるというわけだ。ワンパターンと言われてしまうところのものとなる。
 昨日から、同じ問題について考えてきたので、そろそろ結論付けよう。まず、型、習慣、ルーチン、傾向等々の言葉には否定的ニュアンスがない。マンネリ、ワンパターンには否定的ニュアンスが強いのは、その2語には「新鮮味が感じられない」という評価が含まれていることに尽きよう。逆に、新鮮さを感じさせられれば、有名か無名に関わらずマンネリ脱却である。

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