不慣れ 250208
2025/2/8
旅行をする。不慣れな土地へ行くと、目的地までの道々、標識をよく見るしとにかく周りの景色や商店の佇まいや住宅のポストなどにも目を配る。不慣れな土地へ行って面白いのは、こうして発見がたくさんあるからだ。慣れた土地では周辺の様子にほとんど気を遣わなくなる。慣れるというのはつまらないことで、毎日の生活や長い人生を面白く過ごしたいなら何事にも慣れないように心掛けることだ。
不慣れなことをする。手際が悪く、うまく運ばない。しかし、それがいいことなのだと気付かない人がいる。たちまち上手にできてしまうようなことは、人生においてさほど役に立たないちっぽけなこと。すぐに上達するようなことこそAIやロボットに任せていい。
中学校や高校の授業が面白くなかったのは、多くの同級生が同じように物分かりが良かったから。小学校では勉強嫌いや暴れん坊や鼻たれ小僧が混じっていて、本当に楽しかった。
大人のいけばな教室がいま面白いのも、本来は馴染めない人々が集まっているからだと思う。いろいろな意味で慣れさせてくれない。だからいつも新鮮な気持ちで望める。