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いけばな随想
diary

二刀流 250318

2025/3/18

 それを邪道と思っていた守旧派も脱帽し、大谷翔平の登場で二刀流は“特別なスタンダード”として認められるようになった。常識というものが否定されたのではなく、常識を超える者を普通に称賛すべきだという常識が生まれたと思う。
 たとえば2人以上の師匠に師事することは、常識を逸脱していると見なされる。たとえば2つ以上の流派に所属することは、異常なことだとそしりを受ける。しかし、自分が信じていることを信じ通すことは立派でも、それを他人に押し付けるのは趣味に合わないから、私は自分の好みを人に強制したくない。
 日本の伝統文化と人は言う。茶道しかり、華道しかり。しかし、これらの源流は、おそらく中国大陸や朝鮮半島からやってきたのではないか? 仏典などと共に輸入されたのではないか? 日本の衣食住は、現代に至るまでずっと諸外国からの影響を強く受けてきて、漢語や英語の取り込みを通しても日本文化はどんどん変質してきたと思う。
 変わらないのは日本人気質だけかもしれない。和魂洋才ではないけれど、そういう二刀流が、いけばななどの日本文化には隠されている。

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