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いけばな随想
diary

俳優の振る舞い 240128

2024/1/28

先日、いけばな教室に体験者が来られた。ダンス経験があると聞いたので、わが意を得たりと、いけばなは花材を舞台俳優のように演じさせるという説明をした。

言うは易く行うは難しで、私自身はあまり上手な演出家ではなく、俳優である花材の目線の配らせ方が下手だ。

子供のころ、事情で電車通学をした時期がある。水筒の水を飲んでいると、向かいに座る見知らぬおばあさんから、「電車の中で飲み食いするのはみっともないからおやめなさい」と注意を受けた。人の視線に恐怖を覚えて、電車の座席に座るのが苦手になったきっかけは、そのときだと思っている。今でも電車の座席に座ると目の置き所に困って、眠った振りをするか、スマホに見入った振りをしなければならないから、立っていることも多い。

さて、いけばなである。特に主役の枝は、観客に向けて強い目ぢからで見得を切らなければならない。敵役の枝も油断をしてはならない。主役を食ってしまわない抑えを利かせながら、目線でアピールする。3人目は、文字通り舞台に花を添える。いずれの役も、私のように目線を逸らせてはならない。

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