共振関係 240803
2024/8/4
ひと月前の集まりで50年ぶりに会うまで、私は友人Dの存在を忘れていた。正面に彼女が座ったことで、初めて会話した。私の左には旧知の友人Nがいて、彼と彼女がたまたま友人関係だったことで3人の会話が成立した。NもDも農業生産者だ。
Nは、UFOも見るし、未来も見る。Dは、そんな彼に明らかに共感していた。そして私は、不協和音を出しながらも、2人が醸し出す空気感のハーモニーに加わっていると感じた。私は彼らの世界に片足を突っ込んでいて、無宗教の私としては珍しく、Nを宗教的な感覚で信じている。そして、もう片足は現実的・世俗的といわれる世界に立っている。
さて、集まりの1週間後にNに招かれて、私は彼の所有する山へ行った。そして今度は、4週間後にDに招かれて、彼女の住む町へ行った。2人で会うのは初めてなのに、ほぼ6時間を過ごした。
Dは私に、切り花でいけばなをする意味や気持ちを聞いてきた。私は、小麦粉を焼いてパンを食べる幸せと、小麦の穂を花器にいけて愛でる幸せを並置して答えた。どちらも、麦と人の両者によって生み出される結果である。