初心 250413
2025/4/14
今日、20代前半の男女2人がいけばなを体験しに来てくれた。準備が不十分で、枝もののストックは十分にあったが花ものが皆無だった。あり合わせで進めていくほかはなく、1人は八重桜の1種で、もう1人は八重桜と桑での体験制作とした。
私としては花がないことで申し訳ない気持ちと枝ものだけでいける難しさを思って心配だったが、当人たちは全然困っていない様子で、自分は今日これをいけるんだ! と曇りのない笑顔で花材と私を交互に見ながら目を輝かせていた。花器選びは3分で終わり、花鋏の持ち方1分、枝や茎の切り方1分、剣山の使い方1分……と作業はスムーズに進んでいく。
本来は花をいける指定の部分もぜんぶ枝もので代用していき、なんと30分そこそこで基本花型を綺麗にいけ終えられた。自分の教え方が天才的だった可能性もゼロではないが、体験者の方にまるで迷いがなかったことの方が数倍大きい要因である。
何しろ見比べる知識も経験もないから、先生が教えてくれることは正しいという前提で素直に臨んでくれる。責任重大ではあるが、こちらもホッと胸をなでおろした。