名前 250307
2025/3/7
きのう散髪に行った。高齢夫婦と義理の娘さんの3人で、床屋であり美容室でもある1軒を営んでいる。床屋の親爺さんにバリカンをあててもらっていると、女性2人からガラス花器に挿された葉っぱを顔の前に持って来られて、「この葉っぱから出ている変なのは花ですか? これは何ていう草かご存じですか?」
見たことのある植物だったが、名前を思い出せない。バリカンが終わって「ルスカス」の名が浮かんだ。娘さんに検索してもらうと当たっていた。名前がわかると旧知の仲だったかのように身近に感じられた。
きょう小さな音楽会に行った。ギャラリー・リブアートの『思い出す場所』というタイトルの2人展に寄せた、1回限りの特別な演奏会だ。40鍵盤のミニピアノと猿のシンバルや様々な玩具の楽器たちを1人で同時演奏する。とても素晴らしかった。聞きながら、行ったことがないイギリスの田舎町を思い浮かべた。演奏者の名前は演奏直前に知った。keipyanという不思議な女性だった。
馴染みのない綴りと音の名前なので、遠い世界の暗号のようにも感じられた。まだ見ぬ町の懐かしさがこみ上げた。