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いけばな随想
diary

和の空間 240122

2024/1/22

実家を改造して、いけばな教室にした。せっかくなので、和室を残してある。

世を去る数年前、父自身が仏壇を買い換えて、何を思ったかそれを床の間いっぱいにでんと据えていた。だから、和室があっても、花を飾る場所はなかった。

教室を始めて数年後、床の間の横の押入れを抜き、仏壇をそちらに移した。仏壇の底が擦れて、床の間の板が傷だらけだが、もうしばらく我慢する。襖と障子も張り替えた。襖は張り方が引きつっていたからか骨組が変形して、閉めても少し隙間ができる。障子は張るときに手こずっただけあって、早くも剝がれや破れが生じている。あまり目立っていないので、もうしばらくは頑張ってもらう。張り替えてもらった畳はまだ新しい。

思えば、教室に縁側と土間がないのが悔しい。どちらも、家の外であり且つ内でもある。日本人は白黒はっきりさせられないと言われるが、それは違う。意図的に白黒はっきりさせていないことを、欧米人が分かってくれないだけだ。

閉じた室内で、野にあるように花をいけるのは不自然だが、縁側や土間でならば、それもありえるかもしれない。

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