善行 240105
2024/1/5
好きなことをしている人を見て、羨ましかったり、疎ましかったりした。どんな物事でも、程度というのは相対的で、私も相当好きなことばかりしてきたくせに、真似できないくらい好きなことをしている人が妬ましい。
専門学校で教えている頃、私は自分を好きなことばかりやってきた人間だと自己紹介した。だから、君たちも好きなことをすればいいという気持ちが大きかった。しかし、それを徹底すると、社会悪をやってしまうことにもなりかねないと、気弱に補足するのだった。
自分の好きなことをすることが、社会善と一致する場合は幸せである。
私がいけばなをしていることは、果たして善行だろうか、それとも身勝手な悪行だろうか。もちろん、好きなことをやっている自分としては、悪行であってもやめられない。それなら、受け入れられないまでも、人に許される行為である方が望ましい。最も身近な妻にとっては、ギリギリ許せる範囲かもしれないし、高校の華道部の生徒たちにとっては、別の落ち着いた先生の方が良かったかもしれない。
しかし、まあ、嫌いなことで悪行になるよりはいいか。