実験的いけばな 241121
2024/11/22
展覧会でいけばなをつくるとき、2つの座標軸を考える。縦軸は他人の評価軸で、下向きは一般客にどれだけ受けるか、上向きは目の肥えた人にどれだけ訴えかけられるかである。横軸は自己評価軸で、左向きは自分らしいパターンを推し進められたか、右向きは自分の殻を破るべくチャレンジできたかである。
まず縦軸。私はどちらかといえば八方美人だから、数の多い一般客に受け入れられたい。もちろんマニアックなコアの客に褒められたい気持ちもあるが、そこまでの才能があるとは思えない。
次に横軸。私はどちらかといえばチャレンジャーだから、過去の作品とは路線を変えたい。ところが、そのための試行錯誤の努力や根気が足りなかった。いま、時間に余裕ができてきたので、気持ちにも少し余裕が出てきた。それで、過去の誰もやっていない手法をやってみたいとも思う。
しかし、やり過ぎると誰もいけばなだと思ってくれないし、どこまでだったら受け取ってもらえるかギリギリ攻めてみたい。でも、実験的な攻め方をし過ぎて、いけばな展ではなく美術展に出す方がよくなるのも考えものである。