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いけばな随想
diary

弟子/教え子 240226

2024/3/3

東京で、教え子が素敵な作品を展示した。その素敵さは、誰にも感じられたものかもしれないが、私には特別な理由でより強く感じられた。

特別な理由というのは、かつて花展の合作で、彼らが私とともにつくった作品に通底する典型的な要素があったことだ。また、日頃のお稽古で見せてくれていた、彼らしいクセのある表現が明らかだったからだ。仲間にはひと目でそれとわかる隠された共通点、あるいはスタイルが、彼の最新の作品に見出せたことが嬉しかった。

社風とか校風というものがあるように、いけばなの社中にも「社中風」と呼べるものがあると思う。規模が小さいから家風に近い。そんな、刷り込みが行われるのは、親同様に喜ばしいことでもあり、恐いことでもある。

恐いというのは、私自身がまだ成長途上なので、私は誰かに影響を与えると同時に、影響を受ける立場だ。私が一方的に影響を与えるだけの強権的立場に立ってはならないという心配。

師匠と弟子、教師と生徒の関係はしょうがないが、私が相手を教え子と呼ぶとき、おこがましい一方的な立場に立たないようにしなければならない。

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