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いけばな随想
diary

成長の源泉 241016

2024/10/19

いけばな展(10月11~13日開催)を振り返って感じるのは、52人の出品者の作品のバリエーションが豊かだったことが大きい。大小もさまざま、キャリアもさまざま、スタイルもさまざまで、会場全体に自由な気分が充満していた。

団体競技でよく言われるのは、選手1人ひとりの個性が際立っていて、かつ組織としてのまとまりがあると強いということ。芝居やドラマも同様で、似たような外見や才能の俳優は2人も要らない。その点で、私たちのいけばな展は、各作品が一見バラバラなのに全体として「意外性に満ち、楽しくて元気がもらえた」という評価が多かったことからも、展覧会としては成功したのではないかと自負している。

独自性というのは他人との比較によって生まれるもので、他人の存在を意識しないところには生じて来ない。他人との比較を通して、もっと自分らしくありたいという気持ちは高まるもので、他人がいてはじめてオリジナリティは獲得される。

いけばなは伝統的文化に位置付けられているが、少なくとも草月には、常に今の自分を超えていこうとする意欲がみなぎっている。

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