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いけばな随想
diary

教えることと答えること 241128

2024/11/28

 妻の知人の元看護師曰く「患者さんの具合を全部先回りして心配してあげていても、あまりいいことないのよ。質問されたり助けて欲しいというサインがあったら、すぐ対応する体勢は取っておくけど。そのほうが患者さんも自分もしっかり強くいられるの」
 先日いけばなの仲間の集まりがあって、20代の男性経営者から「先生は何をどこまで教えようとか、あまり先回りしなくていいですよ。聞かれたら答えるくらいがいいと思います」とアドバイスされた。もっともなことだと思い、スッキリした。
 自分の価値観や知識を押し付けて何になる? わかっていてもやめられないのが、教師や親の泣き所。ただ、質問が少ないと答える機会が増えないので、自分が得てきた知識や技術が持ち腐れになってしまいそうで怖いのだ。だから、油断すると教えたくなる。
 そこで相談だが、教える人を困らせるくらい質問することが習う人の得になるし、答える人も質問に対して再度勉強することができて両得の関係になる、そう思って欲しい。まあ、人間ではなく庭木となると、こっちが質問してもなかなか答えてくれないが。

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