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いけばな随想
diary

日本いけばな芸術展 240417

2024/4/22

 ハレの場である。出品者が晴れやかな服装で集まる。私は黒っぽいスーツに白Yシャツ、明るい紫の無地ネクタイで初日に臨んだ。着物の女性も多い。
 順路に従って、会場全体を見て回る。大きく分けると、伝統を感じさせる楷書的作品と、新しさを感じさせる草書的作品があって、草月のいけばなは後者に分類されると実感した。良し悪しは関係ない。草月の作品は普段から見慣れているので、むしろ“古風”を感じさせる作品も魅力的に映った。
 別の切り口で分類すると、展示スペースに対して大きい作品と、小さい作品があった。これについては一長一短で、前者は大きい作品が若々しい圧力で迫ってくるし、後者は周辺空間(余白空間)が、こなれた大人の余裕と静けさを感じさせてくれた。
 本来、いけばなは「その場その場」にふさわしくいけるものだから、いけばな会場にふさわしくいけることが正解だとは思う。ところが、そのふさわしさがどういうものなのか、まだ解らない。
 伝統的にいけるか新規性を目指すか、作品を大きくいけるか空間を大きくいけるか、迷ったままで次のいけばな展を迎えそうだ。

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