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いけばな随想
diary

未常識 241030

2024/10/31

常識に対して非常識がある。その対立軸から少し離れたところに未常識がある。今は肯定も否定もできないし、将来、非常識になるか常識になるかわからないものだ。

いけばなは経営センスを磨くものである。この命題は、そんなことはない! と即座に否定できない内容を持っているという感じがある。私が私淑する州村衛香先生は、この命題の正しさを証明しようとするかのように、ビジネスマンや経営者によるいけばな展の開催を推し進めてこられた。コロナ禍以降は中断されているようだが、私はその会場へ足を運んだ時、その先見性にびっくりした。

ビジネスの基本的な態度が、選択と集中であるならば、いけばなも同じプロセスで制作する。枝を切り、葉を落とし、主となる花材の存在感を磨き上げる。不要な枝葉を残しておくと、基本的なカタチが見えてこない。また、制作に時間を掛け過ぎると花材が水気を失って枯れてしまうから、スピード感も大切である。

本来の華道が人生を鍛えるものだとして、現代では経済活動に対して何らかの好影響をもたらすという常識を獲得しなければ、華道は滅びるのか?

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