枯物を捨てる 240929
2024/9/29
枯物というのは、ドライフラワーをはじめとした枯れた植物を指すいけばな用語だ。枯れた植物を何気なく見過ごすと、それは単に枯れて無価値な物として捨てられることになるが、その枯れた感じが素敵だと気付いたとき、それは花材として第二の人生を歩むことになる。
我が家には捨てられない枯物が増えてきて、次第に限られた空間を占領してきた。しかも数年を経過したヒオウギやニゲラなどが風化して、粉になって崩れ散る。使わないまま大事に取っておいても、結局は儚く脆くも風化してしまうのだ。
私の家では映画のDVDも枯物のようになりつつある。仮に2時間の映画を1日1本観ると、1年で365作品を観ることが可能だ。しかし、せいぜい1週間のうち1日くらい観るのが関の山だから、1年を52週として年に52作品しか観ることができない。
それではマズいのだ! 私のコレクションは720作品ほどあって、これを1回ずつ観ていってもあと14年くらい年数が必要で、その頃には78歳。現実にはもう観ないで捨てるものが出ざるを得ない。人生の一部を捨てるようで忍びないけれど。