格闘 240806
2024/8/6
いけばなは格闘技だ。2022年のいけばな展は、屋外展示が中心だったので、作品サイズが大きかった。私のチーム2つは、それぞれ1点の作品をつくった。花材量は2つ合わせて軽トラ1台に満載。直径6~7cm×2mの丸竹100本ほか。
作品の一部は事前に制作し、当日は仕上げと設置だけで済む予定だったが、どうしても現場で不都合は生じるもので、そこからは、ひたすら花材との格闘になる。この前のいけばな展もさらにその前も、私の「いけこみ」はいつだって格闘になってしまう。
最大の原因は、構想(イメージ)は悪くないが、設計(プランニング)が甘過ぎて制作時に“想定外”が頻発することである。想定外こそがパニックを引き起こす。だから、今回は準備に力を入れている。10分の1サイズのミニチュア試作を開始した。そして、展覧会までに1度は下いけ(試作・習作)をしてみなくてはなるまい。
ただ当然であるが、ミニチュアは指先だけの格闘で済む。本番では、準備が万全であっても、現場では力仕事になることが避けられない。今回の作品スペースは約2×3mなのだから。