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いけばな随想
diary

機会と結果 231217

2023/12/16

 野球の世界では、打率3割がひとつの目安となっている。3割を超えると、好打者の仲間入りだ。10の素晴らしい機会をもってしても、良い結果は3しか得られない。とすれば、素晴らしい機会を3つしか持っていないとすれば、得られる良い結果はせいぜい1つしかないわけだ。数量の問題では、そういうことになる。
 次に質の問題を考えると、どういう高質な結果が得られるかは、どういう高質な機会を持ったかということにかかってくる。これも大事だ。
 また、結果を意識する際には時間も大きな問題で、どれだけの時間的遠近を展望するかによって、今この時の取り組み方が変わってくる。いけばな教室を開講するには、半日か1日前に花材を準備しなくてはならない。調理の場合は、部分的に冷蔵や冷凍の食材を仕入れられても、いけばなでは無理がある。だから、最良の花材との出会いは一期一会だ。つぼみの開き具合や葉の弱り具合を見極め、少しでも良い出会い、良い機会にしなくてはならない。
 さて、私自身もいけばな講師として、習う人にとって質の良い機会をたくさん提供できているだろうか。

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