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いけばな随想
diary

生長変化 240101

2024/1/3

 変化することこそが、生きている証だと思う。ただ、その変化の大小については検討したことがなかった。
『ウサギとカメ』では、ウサギは変化が大きく(スピードが速く)、カメは変化が小さい(遅い)。その能力を過信して怠けるウサギに対して、休まず堅実に歩み続けるカメが勝つ。
 カメは万年の寿命があるから目的地に到達するかもしれないが、私の余命は数年か十数年だから、そうゆっくりもしていられない。私の身体的な変化は、月日と共に微妙に継続的に成長した後、感覚的には27歳をピークに衰退曲線を描き、40代の大病を機に急降下している。 
 元気な若者であれば、考え方が180度変わっても体が付いていける。何かを契機にまた180度変わっても、角度は360度回って元の位置だが、蔓草のように、より高みに生長していける。私の歳でそれをやると、目が回って倒れるのがオチだ。
 だから、回転角度にして45度、下降角度15度くらいを私の今年の目標にする。そのベクトルの先には、いけばなを続けられるよう何かで稼ぐという、とてもぼんやりした「坂の下の雲」が浮かんでいる。

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