砥部焼体験 250216
2025/2/16
体験などというものは知らず知らず向こうからやってくるのだが、今日は砥部焼の窯元に分散して“計画的に”体験に行くという草月会愛媛県支部の研究会の2回目だった。
企画意図は「自分好みの花器をつくる」ということであり、「花材のひとつでもある花器に対する理解を深める」でもあり、研究会である以上、高邁な目的を掲げなくてはならない。
しかしながら、やり始めてまずぶつかるのが「思い通りにならない」という現実である。いけばなをしている人は、比較的陶磁器について馴染みがある分できちゃうんじゃないかと勘違いしているのだった。自分は器用な方だとも思っているから始末が悪い。実力以上の妄想が湧いていたのをなかなか抑え込めないから、指導する窯元の心配は最高潮だ。こちらは陶作は普段やっていないことだし自分の専門外のことなので、失敗するのが当然だとばかりに突っ走ろうとする。
いけばなは結果だけを追い求めない。過程も事前事後のあり方も求めるし、考え方や態度も大事にする。今日の土遊びの無心さや「やっちまう勢い」が、日頃のいけばな稽古にも必要だろう。