汀州Japanlogo 汀州Japanlogo

いけばな随想
diary

空気 240217

2024/2/27

愛媛新聞カルチャースクールでいけばな講座を開こうと思い、それから1年が経過した。去年の春と秋に受講者募集をしたものの、2度とも応募者がなかった。1回目は、気軽さを前面に押し出した「いけばな」のPRで空振りし、2回目は、小さないけばな「ミニアチュール」でマニアックに攻めるも無反応だった。

受講者に応募していただきたいという共通の目標に向かって、募集内容については、カルチャースクール事務局の方と入念に意見交換をする。その相談の過程で、「これで応募が来そうだ」という空気が両者の間に漂ってきて、広告原稿は校了となる。ところが、世間は異なる空気に満ちていて、我々の思惑は霧となって吹き消されるのだった。

そこで今春の募集は、新しさよりも古さを売りにしてみようと、ちょっと硬く「華道」路線に切り換えることにする。

私は以前、広告会社にいた。流行は、マーケティングの様々なデータで解析できるかもしれないが、「空気」は正体不明である。肌で感じたり直感でわかったりするもの、それが「空気」だ。「華道に向かう空気」が漂ってこないかなあ。

講師紹介