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いけばな随想
diary

素敵な遭難 231020

2023/10/20

 遭難することは、誰もが避けたい。だから、遭難しないように事前調査と準備をします。私の自慢は、若気の至りで遭難経験が2度あることです。
 ある時、重信川の源流点を求めて、10人ばかりで東三方ヶ森という山へ沢伝いに登りました。天候が急変して霧に巻かれ、計画を諦めて方角だけを頼りに谷と尾根を越えてひたすら北へ歩き、幸運にも設置アンテナをチェックしに来たアマチュア無線の人たちに日没前に林道で出くわし、車で救出されました。
 またある時、愛南町の鹿島で仲間に落ち合うため、単身カヌーを漕いで渡りましたが、天候悪化のニュースで仲間は既に島を脱出していました。即座に私も後を追いましたが、高波と追い風に煽られて転覆・漂流しました。強運にも、沖で漁船を救助した通りがかりの船に救い上げられました。
 用心深く暮らしていると、あまり遭難しません。いけばなでは、用心しても、花が落ちたり茎を切り過ぎたり枝を折ってしまったりと、一見とりかえしのつかない失敗を繰り返しますが、どんな場合でもリカバリーできるという経験を何度も積めるのが素晴らしいのです。

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