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いけばな随想
diary

続けること 240111

2024/1/14

私は、勢いでいけばなを始めた。勢いがあったので、はじめ何の迷いもなかった。

それから、数年後、病気を患った頃に止めたい気分になった。いけばなをして気分がリフレッシュされるのではなく、仕事も大変な時にプレッシャーとなって覆いかぶさってきた時だ。心がぎゅうっと押し潰されるような気分になると、お金も時間も削り取られるような、目先の損得勘定まで生じた。元々、私は飽きやすくて、突き詰めることが苦手な器用貧乏だったので、いけばなも止めてしまいかねなかった。

それを続けられたのは、半ば強引な先生の引き戻しがあったからだと、あの頃のことを感謝している。

先生の差配で何とか踏み止まれた時、少し心に余裕が戻った。そして、シーカヤックの経験を思い出したものだ。シーカヤックは、1回のツーリングで数時間は漕ぐ。すると、潮の流れも風向きも180度変わる。環境変化の方が自分の漕ぐ速度よりも早いので、できるだけ遠い目標を定めて漕がないと、あたふたしてしまうことになる。

いけばなでも何でも、遠い目標設定ができた時、それを続けることが可能になる。

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