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いけばな随想
diary

老人力 240926

2024/9/26

赤瀬川源平の著作『老人力』の書名である。私にとっては読み込む対象ではなく、「積ん読」の対象だ。それでも、1998年に初版で買って、『老人力②』も1999年に初版第1刷で買って積んであるので、かれこれ四半世紀の付き合いである。

忘れることの功罪について、常識的には罪が大きいかもしれないが、『老人力』においては功罪をスッ飛ばして幸福であると断じる痛快な本だ。

私も60を過ぎて(振り返れば40代半ばを過ぎて)、老人力が身に付いてきた。忘れ方を勉強しなくても都合の悪いことはすぐ忘れられるし、ついでに思い出し方も忘れるから、何でもなかったことにしてしまえる。リフレッシュは、忘れたいことを忘れられない人には必要でも、私のように忘れたフリを本物の忘却に至らしめられる人間にとっては不要で、もう毎日がフレッシュなので、リフレッシュの必要性がない。

仮にひとっ走りしてこようか、という気分になったら、体力がないから花をいける。これは決してリフレッシュではなく、フレッシュだからこそ成し得る暇つぶしである。ついでに、スコッチを飲みながら。

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